筋トレとサプリ講座⑩

前回までプロテインについて書いてきましたが、今回から数回はプロテイン以外のサプリメントについてです。

サプリメントメーカーのうたい文句を見ると、あたかも飲んだだけで見違えるように体が変わると勘違いしてしまいます。

が、サプリメントは食品ですのですぐに体が変わるということはありません。

毎日の食事が基本であり、サプリメントは補助的に摂取するものと心がけてください。

私自身、ビルダー時代(20代)そうでしたが、プロテインだけでは物足りなくなってきて他にどんなサプリメントを取ったら良いものかと模索します。

先輩に色々とアドバイスを求めたり、雑誌を読んだりしてプロテインと併用して飲み始めたのがアミノ酸でした。

今ではBCAAやEAAといったアミノ酸のサプリが当たり前のように流通しています。

トレーニングをしない人もBCAAさえ飲んでいれば筋肉が付く。そんな勘違いをされているのもアミノ酸です。

日本のボディビル界では既に80年代後半から流行っていて90年代には誰でも飲んでいるポピュラーなサプリメントでした。

アミノ酸という言葉が一般に知られるようになったのは味の素や明治乳業が一般向けの飲料を発売したこともありますが、日本のサプリ業界のエポックとなったのが「発掘!あるある大事典」という番組でした。

前述の勘違いを日本中に蔓延させる原因となった番組です(多分そうだと思う)。

数年後に納豆問題で捏造が発覚し、番組は打ち切りになりましたが、アミノ酸特集も結構ギリギリというか、関係者が見たらギリギリではなく、もはやアウトな内容でした。

飲むだけで「脂肪燃焼」「体力アップ」と、後は何か忘れましたが5つくらいの効果を説明していました。

この番組が日曜日に放送され、翌月曜日には会社では朝から問屋、小売店、一般ユーザーから注文の電話、FAX。数日で在庫がなくなりました。

2週間に1ケースしか注文のない小売店からも「100ケース注文」とFAXがあったのは驚きました。

この番組をきっかけに面白CMで「燃焼系~燃焼系~」とびっくりするような運動をしながら「こんな運動しなくても~♪」と、飲むだけで痩せると連想させるペットボトル飲料も発売されました。

他にもいろいろなメーカーがアミノ酸の商品を出しました。

その後「発掘!あるある大事典」ではアミノ酸特集第2弾が放送されましたが、第1弾では飲むだけで「脂肪燃焼」としていた効果を、手のひらを返したように「運動しないと飲むだけでは痩せない」と言い出し、前述のペットボトル飲料のCMも「こんな運動したくても、ムリ!」というよく分からないCMとなり、今では店頭で見ることがなくなってしまいました。

ですが、この番組がきっかけでアミノ酸という言葉が一般的に認知されたのは間違いないでしょう。

では、そもそもアミノ酸とは何でしょうか?というところからです。

分かりやすく言えばたんぱく質を合成しているものです。

アミノ酸の塊がたんぱく質です。ぶどう一房をたんぱく質だとすると、一粒一粒がアミノ酸、適当にちぎって数粒ついている房がペプチドとイメージしてください。

アミノ酸は約20種類あると言われていて、そのうち9種類(ヒスチジンを含まず8種類と言われることもある)を体内で生成することのできない必須アミノ酸(EAA)と言います。

またその中でも3種類のアミノ酸を筋肉合成に適しているBCAAと言います。

アミノ酸もたんぱく質を合成しているものなので食品ですが、吸収が早く、筋肉合成に適しているということを考えると、プロテインと違ってトレーニングと絡めると効果が大きいと思います。

 

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