私がブラジルで修行していた90年代後半、各道場にはカラーや個性がありました。
アリアンス
私の通っていたアリアンスは第一世代のファビオやホベルトトラベン、カステロブランコなどが現役から指導者になっていく時期で、レオジーニョを中心に若い世代が台頭してきた頃でした。
柔らかい動きに派手な技、ゲーム性が強い柔術が特徴です。
レオ、ヒカウジーニョ、テレレなどが代表的な選手です。
彼らしかできない新しい柔術でした。現代柔術の基礎を作ったといっても過言ではないと思います。
今ではアリアンスはもちろん、チェックマット、アトス、ブラーザなどがその技術を受け継いでいます。
グレイシーバッハ
グレイシーバッハも個性が強かったジムです。
グレイシー一族なのですがエリオ派に比べて自由な感じがしました。
その頃の代表選手はホレッタ、マーシオ・フェイトーザ、ニーノ、ペジパーノなど
全員スタイルが違い。グレイシー系とは思えないバラエティ豊かなチームでした。
アリアンスとグレイシーバッハはもとを辿ればホーウスグレイシー系なので似ていたのかもしれません。
ポイントを取ることに長けた選手が多かったイメージがあります。
その後ホジャーグレイシーの現れて一時代を築きました。
グレイシーウマイタ
そしてグレイシーウマイタ。
ホイラーグレイシー、サウロヒベイロが全盛期でした。
基本に忠実で気迫のこもった戦い方をするので見ていてカッコよかったですね。
アリアンスとは真逆な戦い方でした。
道着もカッコよかった!!
モダン柔術が全盛の今、活躍する選手が少ないのが寂しいですがまた彼ら王道の柔術が輝く時が来ると思います。
カーウソングレイシー
カーウソングレイシーも忘れてはなりません。
アマウリビテッチ、ムリーロブスタマンチ、マリオスペーヒー、イズマウなどが活躍していました。
技術はグレイシー系の基本的な技が多く、そこにパワーを兼ね備えているのがカーウソングレイシースタイルでした。
MMAでも使える技術というのが彼らの根底にあったのだと思います。
だから競技柔術特有の技ではなく、MMAでも使える基本的な技が多かったのだと思います。
ブラジリアントップチーム、アメリカントップチームの前身ですからね!!この柔術あっての強さなんだと思います。
ノヴァウニオン
そしてノヴァウニオン。
代表選手はシャオリン、ホビーニョ、レオサントスなど
彼らは得意な形を持っていましたね。
シャオリンはハーフから立ちまくっていたし、ホビーニョはどんな相手でもハーフから返していました。
カーウソン系らしくフィジカルも強かった。
MMAに行っても強かったですもんね!!
今でもマーシオアンドレのようなテクニシャンを輩出しています。
個性があるチームが増えたら・・・
このように道場にカラーがありました。
だから面白かった。
今もカラーはありますがモダン柔術の台頭とネットでテクニックをいつでも見られることから昔に比べてカラーがなくなっているように思い寂しいです。
日本の柔術界も道場のカラーをどんどん出していってほしいですね。
柔道のテクニックたけで柔術に挑戦する道場や新しい技を作り出す道場など個性があるチームが出てくると見ている方も面白くなると思います。
CHECKMATは元々個性のあるチーム。そのスタイルのカラーをどんどん出していきたいですね!!