ブラジルの柔術は昔の剣術道場に似ている。
その時代に生きていたわけではないので実際はわからないが小説などを読むと道場の仲間意識が強く他の道場とのライバル意識が強かった。
昔の剣術道場にはその道場のスタイルがあり、奥義など隠すような技を持っていた。
私が修行していたころのブラジルも同じだった。
仲間意識が強く、道場オリジナルの技があった。
試合会場でも喧嘩になるくらい仲間意識、ライバル関係が強かった。
昔の柔術はストリートファイトやバーリトゥードを想定したものだった。
自分の道場のテクニックを他の道場に教えてしまうことは命にかかわることなので大変な裏切り行為に当たるわけだ。
しかし、今は動画を見れば最新の技がすぐに手に入る。
隠せる技がない。
ブラジル人でも他の道場の選手と練習したりしている。
スポーツ化が進みすぎて道場のあり方も変わってきているのかもしれない。
しかし、私は道場でしか教えられないことがあるし、強くなるのは先生と仲間が必要だと思っている。
自分の道場を誇りに思い、道場のためにみんなが一丸となって戦うのが柔術の道場だと思っている。